https://imgur.com/fWe1uOD.jpeg
みずほマーケット・トピック(2026 年 2 月 2 日)
高市演説を受けて~危うい現状認識~
週末は高市首相の情報発信が大いに注目された。衆院選の応援演説において円安が関税バッファーとして作用しているほか、外国為替資金特別会計(以下外為特会)の抱える外貨資産の含み益が膨張している状況を用いて円安が好ましい相場現象であるかのような発言を行ったことが注目されている。総じて、今回の高市発言が円安容認だったかどうかは本質的な話ではない。それよりも「為替が修正されれば、日本企業の行動変容が劇的に期待できる」という前時代的な価値観が温存されている可能性の方が気になったし、さらに言えば、外為特会が果たして有事の際に温存されておくべき弾薬と理解されているのかどうかも気がかりであった。とりわけ前者については、既に 2013 年以降のアベノミクスを経て失敗が立証されている理屈である。日本企業の対外直接投資ブームは本来、逆風であるはずの円安基調と共にあったことを思い返すくべき。為替だけで企業の行動変容は起きない。また、外為特会は将来の通貨防衛に際し、投機筋と戦うための有限な原資だからこそ「弾薬」と形容されるのである。目的外利用は禁忌。
~円安容認と取られた高市発言~
週末となる 1 月 31 日から 2 月 1 日にかけては高市首相の情報発信が大いに注目された。特筆されたのは衆院選の応援演説における以下の発言であった(日経新聞が演説の全文を公開しており、注目された部分を抜粋させて頂いている):
今円安だから悪いって言われるけれども、輸出産業にとっては大チャンス。食べ物を売るにも、自動車産業も、アメリカの関税があったけれども、円安がバッファーになった。ものすごくこれは助かりました。円安でもっと助かってるのが、外為特会っていうのがあるんですが、これの運用、今ホクホク状態です。
円安が関税バッファーとして作用しているほか、外国為替資金特別会計(以下外為特会)の抱える外貨資産の含み益も膨張しており助かっているとの弁である。この発言が従前より存在した高市政権への猜疑心と相まって円安容認と受け止められ、一気に釈明を求められるに至っている。
率直に言って、前者に関しては批判こそあれども事実には違いないだろう。2025 年に実施された内閣府「企業行動に関するアンケート調査」によれば輸送用機器産業の採算レートは約 125 円であった。単純に 15%の関税を乗せると 144 円であり、154 円近傍の現状対比で 10 円もバッファーがあることになる。もちろん、選挙期間中に、円安で生活が苦しくなる市井の人々がこの主張をどう受け止めるかは別だが、大きく批判されるほど誤った指摘でもあるまい。もちろん、為替乱高下は輸送用機器産業にとっても良い話ではないが、基本的に悪いのは米トランプ政権である。
総じて、高市首相の言わんとしていることも理解はできる。短い演説の中で「円高がいいのか、円安がいいのかわからない」とのフレーズが 2 回登場しており、「これは総理が口にすべきことじゃな
document.write(” + ”);
———
Source: alfalfalfa.com






