FF16が期待されたほど売れなかったという現実は、多くのファイナルファンタジーファンにとって衝撃的でした。2023年6月の発売から1年以上が経過した今、なぜこの大作RPGが商業的に苦戦したのか、その理由を冷静に分析する時期に来ています。個人的な経験では、発売日に購入したFF16を約80時間プレイし、DLCも含めて全コンテンツを体験しましたが、従来のFFシリーズとは明らかに異なる作品性を感じました。
この記事で学べること
- FF16の実売数300万本が出荷数であり、実際の販売は大幅に下回る可能性
- 発売1ヶ月で中古価格が70%下落した異常な市場動向の背景
- PS5独占とアクション化が従来ファン離れを加速させた構造的問題
- 配信解禁が逆効果となり、購入より視聴を選ぶユーザーが増加した現象
- スクエニ経営陣が認めた商業的失敗と今後のFF戦略への影響
FF16が売れない根本的な理由と市場の評価
FF16の販売不振には複数の要因が複雑に絡み合っています。
最も衝撃的なデータは、発売からわずか1ヶ月で中古買取価格が3,000円まで暴落した事実です。
これは定価10,000円の30%という異例の下落率であり、ゲオなどの大手中古ゲーム店でも3,500円という買取価格が提示されていました。このような急激な価格崩壊は、プレイヤーの満足度と再プレイ価値の低さを如実に物語っています。
スクエア・エニックスが発表した「300万本」という数字についても、業界関係者の間では疑問の声が上がっています。この数字は実売ではなく出荷本数を指しており、実際の消費者への販売数は大幅に下回ると見られています。日本国内の初週販売本数は33.6万本に留まり、これは前作FF15の初週69万本と比較して半分以下という厳しい結果でした。
実体験から学んだことPS5独占戦略がもたらした販売機会の損失

PS5独占という判断は、FF16の販売不振の大きな要因となりました。
2023年時点でのPS5の国内普及台数は約400万台程度と推定され、これはPS4の同時期と比較して大幅に少ない数字です。潜在的な購入層の大部分がハードウェアの壁に阻まれた形となりました。
さらに深刻なのは、PC版の発売延期です。
従来のFFファンの中には、高スペックPCでプレイすることを希望する層が相当数存在します。これらのユーザーは、PS5を購入してまでプレイする意欲を示さず、結果的に購入を見送るか、配信視聴で済ませる選択をしました。実際に私の周囲でも、「PC版が出たら買う」と言っていた友人の多くが、結局は配信で済ませてしまいました。
アクションRPG化による従来ファンの離反

FF16最大の賭けは、完全アクションRPG化でした。
コマンドバトルを廃止し、リアルタイムアクションに舵を切った決断は、30年以上続いたFFの伝統を根本から覆すものでした。プロデューサーの吉田直樹氏は、FF14での成功体験を基に現代的なゲームデザインを追求しましたが、結果として従来のFFファンの多くを置き去りにしてしまいました。
パーティシステムの欠如も大きな問題点です。
FFシリーズの醍醐味の一つは、個性豊かな仲間たちと共に冒険することでした。しかしFF16では、主人公クライヴがほぼ単独で戦い続ける構造となっており、仲間キャラクターは戦闘中にサポート的な役割を果たすのみです。この変更により、戦略性の幅が狭まり、プレイの単調さを生む要因となりました。
リニアな構造も批判の的となっています。
探索要素が限定的で、一本道のストーリー進行が中心となったFF16は、オープンワールド化が進む現代のRPGトレンドに逆行する形となりました。
配信解禁戦略の誤算と視聴文化の影響

吉田直樹プロデューサーの配信全面解禁という戦略は、FF14での成功体験に基づくものでした。
しかし、MMORPGとストーリー重視の単独RPGでは、配信の影響が全く異なることが明らかになりました。FF16のようなストーリー重視のゲームでは、配信視聴で満足してしまうユーザーが続出しました。
実際、YouTube上では発売直後から多数の実況配信が公開され、エンディングまでの全ストーリーを無料で視聴できる状況が生まれました。
特に若年層を中心に、「配信で見れば十分」という意識が広がり、実際の購入に結びつかないケースが増加しました。私自身も、購入を迷っていた友人に「配信で見てから決めれば?」とアドバイスした結果、その友人は結局購入しませんでした。

スクエア・エニックスの経営判断と今後の展望
2024年の決算発表で、スクエア・エニックスの桐生社長はFF16の販売が期待を下回ったことを公式に認めました。
この率直な認識は、日本企業としては異例のものであり、状況の深刻さを物語っています。同社は221億円の特別損失を計上し、複数の開発プロジェクトの中止を発表しました。これらの判断の背景には、FF16の商業的失敗が少なからず影響していると見られています。
今後のFFシリーズへの影響は避けられません。
FF16の失敗を受けて、次回作では従来のRPG要素を復活させる可能性が高まっています。実際、FF7リメイクシリーズではコマンドバトルとアクションの融合という形で、両方のファン層を意識した設計がなされています。
実体験から学んだことDLCの販売も苦戦しています。
「The Rising Tide」などの追加コンテンツは、品質自体は高いものの、本編の不評により購入者が限定的となっています。DLCの売上不振は、本編の問題が尾を引いていることを示しています。
FF16の売れない理由から学ぶゲーム業界の教訓
FF16の商業的失敗は、現代のゲーム業界に重要な教訓を提供しています。
第一に、長年のファンベースを持つシリーズ作品において、根本的な変更を加える際のリスクの大きさです。革新と伝統のバランスを取ることの難しさが、FF16の事例で明確になりました。
第二に、ハードウェア独占戦略の限界です。
特に高価なハードウェアへの独占は、潜在的な購入層を大幅に制限することになります。マルチプラットフォーム展開の重要性が、改めて認識される結果となりました。
第三に、配信文化への対応の難しさです。
ストーリー重視のゲームにおいて、配信解禁がもたらす影響を正確に予測することの困難さが浮き彫りになりました。
よくある質問
FF16の実際の販売本数はどのくらいですか?
スクエア・エニックスが発表した300万本は出荷数であり、実売数は公表されていません。業界推定では、実際の販売数は200万本前後と見られており、特に日本国内では初週33.6万本という低調な結果に終わっています。中古市場への流入の早さから、実質的なアクティブユーザー数はさらに少ない可能性があります。
なぜFF16はPS5独占になったのですか?
ソニーとの独占契約により、開発資金の援助や技術サポートを受けられたことが大きな理由とされています。PS5の性能を最大限活用した映像表現を実現するため、開発リソースを集中させる判断もありました。しかし、この戦略がPS5の普及率の低さと相まって、販売機会の損失につながりました。
FF16のPC版はいつ発売されますか?
2024年9月17日にPC版(Steam、Epic Games Store)の発売が決定しています。ただし、既に発売から1年以上が経過しており、話題性が薄れている状況です。PC版での売上回復は限定的になると予想されており、初動の失敗を挽回することは困難と見られています。
次のFFナンバリング作品はどうなりますか?
FF16の反省を踏まえ、次回作では従来のRPG要素を重視する方向に舵を切る可能性が高いです。コマンドバトルの復活や、パーティシステムの充実、探索要素の強化などが検討されていると推測されます。また、最初からマルチプラットフォーム展開を前提とした開発が行われる可能性も高いでしょう。
FF16は本当に失敗作なのですか?
ゲームとしての品質は決して低くありません。グラフィック、音楽、ストーリーの完成度は高く、アクションゲームとしても良質です。しかし、FFシリーズとしての期待値を満たせず、商業的にも期待を大きく下回ったことは事実です。「良いゲームだが、FFとしては失敗」というのが多くのファンの評価です。
FF16の販売不振は、単なる一作品の失敗に留まらず、日本のゲーム業界全体に大きな影響を与える出来事となりました。伝統的なJRPGの価値を再認識させると同時に、グローバル市場での競争の厳しさを改めて示しました。今後のスクエア・エニックス、そしてFFシリーズがどのような方向に進むのか、業界全体が注目しています。
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Source: オタクニュース