【首都高ライダー転落事故の真実:20年前の警視庁の指摘とは?】【首都高】ライダー転落事故は道路構造由来? 警視庁は20年前に危険性を指摘していた!!

今回の首都高ライダー転落事故は、道路構造に由来する可能性があるという指摘があります。警視庁が20年前に危険性を指摘していたことを考えると、適切な改善がなされなかったことが事故を引き起こす一因となったのかもしれません。私たちは、道路環境について再評価し、事故の防止に向けた対策が急務であることを認識する必要があります。

阪神高速では、ライダー転落事故は起きていなかった
 バイク利用者に向けて、首都高速はウェブサイト上で、次のような注意喚起を行っています。

【画像】この高さから落ちたの!? 宙に弾き飛ばされたライダーを守ることにならない高架道路を画像で見る(9枚)

「首都高速道路の二輪車事故の件数は、全体の2%程度と少ない状況ですが、体がむき出しになっていることから事故が重大化しやすく、死傷事故については、二輪車以外と比べて、約23倍発生しやすくなっています」

 こうしたバイク事故の典型例が「ライダー転落事故」です。高架橋から落下するダメージが加わることで、助かるはずだった命が助からない可能性がありますが、それはライダーの責任でしょうか。

 事故を振り返ると、転落事故は首都高速だけで起きていると言っても過言ではありません。以下は、首都高速で起きたライダーの転落事故です。

・2012年2月4日 4号線下りのカーブ
・2016年1月28日 1号線下りのカーブ
・2017年6月15日 狩場線
・2025年1月3日 横羽線カーブ
・2025年12月11日 向島線
・2026年1月9日 狩場線

 ほかの高速道路、自動車専用道でも同様の事故が起きてるのでしょうか。阪神高速広報課は、ライダーの転落事故の発生を否定します。

「2023年から2025年の3年間を通じて、ライダーの転落事故は起きていません。念のために2014年までさかのぼってみましたが、そういった事故の記録は見当たりませんでした」

 バイクが不安定で無防備な乗りものであることは間違いないでしょう。その特性がライダーの転落を招いているとすれば、少なくとも他の地域の都市高速でも、首都高速と同じように転落事故が発生する現実が見えてくるはずです。

首都高速のバイク事故死亡率は阪神高速の10倍。ゆえに「2人乗り禁止」を継続と警視庁
 全国の高速道路で2人乗り解禁に向けた議論が重ねられた約20年前、首都高速道路の安全性について、警視庁が具体的な指摘をしていました。

2025年12月11日19時頃に発生した乗用車とバイクの接触事故が発生した都心環状線江戸橋JCT付近を仰ぎ見る。事故はカーブを抜けた先(写真では右奥)の直線で起きた(撮影=中島みなみ)

 当時、高速道路にはさまざまな規制がありました。例えば、軽自動車とバイクの制限時速は80km/hや、バイクは2人乗りをすると事故時に被害が倍になるという理由で乗車定員に関わらず2人乗り禁止でした。

 バイクの定員乗車は2005年4月、普通二輪取得3年以上の運転経験を条件に認められることになりましたが、この規制緩和の過程で、警視庁から東京都公安委員会に意見書が提出され、全国で唯一、首都高速の都心部に限定して2人乗り禁止が継続されることになりました。

 意見書の冒頭で、交通規制課は次のように結論を書いています。

「首都高速道路の中には危険が予想される箇所があることから『自動二輪車の二人乗り禁止規制』を実施していく」

 意見書の中では首都高速だけでなく、NEXCO系高速道路と、首都高速を除く自動車専用道、阪神高速のそれぞれでバイクが第一当事者となる交通事故発生状況を比較し、その結果、驚くべき数値を弾き出していました。

 意見書の統計によると、1999年~2003年のバイクが第一当事者となる交通事故の死亡事故率は、首都高速(全域)で22.4%、東京都内だけに限ると30.1%と、驚くべき高い死亡事故率でした。

 ちなみにNEXCO系高速道路では6.6%、阪神高速においては3.1%でした。

 首都高速より走行スピードが高い高速道路と比較して5倍、同じ都市高速である阪神高速と比較すると、実に10倍も死亡事故率が高かったのです。

「都心の首都高速道路では自動二輪車の死亡事故を1kmあたりの発生件数から見ても、他の自動車専用道路と比較して突出して多い。一般道路と比較しても都内の首都高速道路では、1kmあたりの死亡事故件数は突出して多い」

 ライダーの運転やバイクの特性によって交通事故が引き起こされているのであれば、なぜ「首都高速の死亡事故発生件数が突出して多い」という状況は生まれたのか。

 同課はこれを「首都高速道路の特殊性」として分析していました。

「首都高速道路は、路肩幅員が狭い箇所や、左右入り混じった分・合流部、アップダウンがあるほか、曲線半径が小さいカーブや連続したカーブがあるため、同付近では自動二輪車の事故が発生している」

 警視庁のバイク事故の分析は、運転者の責任がより重い第一当事者の事故に限定して行われていますが、2025年から2026年に発生したライダー転落事故は、いずれも大型トラックや乗用車が第一当事者です。

 2004年、警視庁が指摘したのは、首都圏のライダーの運転の未熟さではなく、道路由来の危険性でした。

 バイクの死亡事故が「二輪車以外と比べて、約23倍発生しやすくなっている」現実がなぜ起きているのか。道路の危険性に会社は真摯に向き合うではないでしょうか。

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Source: uenon.jp

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